キャリアコンサルタントの面接力

振り返る力の力

キャリアコンサルタントの主となる仕事に、相談の対応があります。学生であれ、求職者であれ、在職者であれ、何かしら相談をしたいことがあり、私たちを訪れてくれます。

私も仕事柄、同業者、つまり、キャリアコンサルティングを行なっている方とお会いすることも多いのですが、まだまだ自身の相談対応を客観視する機会が少ないように感じています。

日々の業務に追われながら、一つ一つの面談の振り返りができないまま、時間だけ過ぎ去ってはいないでしょうか。

キャリアコンサルティングの面接力を向上させるには、私は、「振り返り」が大変重要だと考えています。今の面談の時間、相談者をどのように見立てていたのか。自分が何をしようとして、何をしたのか。何ができなかったのか。何を感じていたのか。

これをおろそかにしてしまっていると、いつの間にか、面談がパターン化してしまっていたり、自分でも気づいていない聴き方の「癖」がついてしまっていたりします。

私も、振り返りの重要性に気付くまでは、面談のやりっぱなしで、日々を過ごしていました。なんとなくしっくりこない面談や、相談者がよくわからないまま時間が過ぎた面談。相談者の大切な人生の時間を有効に使っていただけなかったことが多々ありました。

しかし、振り返りを繰り返していると、なぜしっくりこなかったのか、なぜ相談者がわからなかったのかがだんだんと見えてくるようになりました。それがわかるだけで、自分自身がとても楽になりました。

現在、私は、キャリアコンサルタントの更新講習の講師を担っています。その講座では、この「振り返る力」を大切にして、身につけていくことを技能向上の一つに置いています。

関心がある方は、一緒に学び、高め合いましょう。

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