更新の仕組みを正しく理解しよう
2016年4月に登録制の国家資格になったキャリアコンサルタントですが、国家資格化に伴い、原則5年毎の更新手続きが必要になります。
この登録更新の手続きは、資格の所持状況によって異なっており、まだ正しく理解されていない部分があるため、今回は整理をしたいと思います。
- 国家資格のみお持ちの方(キャリアコンサルティング技能士未合格)
- 国家資格に登録し、キャリアコンサルティング技能士2級をお持ちの方
- 国家資格に登録し、キャリアコンサルティング技能士1級をお持ちの方
国家資格のみの方
キャリアコンサルタント登録証の有効期限満了年月日までに、原則、以下講習の受講が必要です。
- 知識講習|8時間以上
- 技能講習|30時間以上
技能講習の30時間は、10時間まで1級技能士による実務指導か実務従事にて置き換えることができます。つまり、実務が10時間あれば、技能講習は最低20時間で要件達成ということです。これは、1級技能士の指導と実務合わせて10時間までです。
ただ、1級技能士の指導は、1対1、もしくは、1対少人数(概ね6名程度まで)となってるため、大人数での集合研修のようなものは含めることができません。
実務も、あくまでキャリアコンサルティングの実務のため、1対1、もしくは、1対少人数(概ね6名程度まで)であり、一方的な研修や、情報提供は含むことができません。
ここで、もう一つ更新の要件を満たせる方法が、登録から有効期限満了年月日までに、キャリアコンサルティング技能士に合格した場合です。合格すると、合格日から5年以内の更新についてのみ、知識講習も技能講習も免除になります。
更新講習は、平均ですが、8時間で10,000〜30,000円位(2017年度実績)。各団体で会員価格を設定しているところもありますが、最大38時間の受講で、安く見積もっても5年間で380,000円はかかってきます。
最終年度に慌てて受講しなければならないことを避けるためにも、計画的に受講して行くか、頑張って技能士に合格するかです。
国家資格に登録し、キャリアコンサルティング技能士2級所持
上記の、国家資格のみを持っている方と同じです。キャリアコンサルタント登録証の有効期限満了年月日までに、
- 知識講習|8時間以上
- 技能講習|30時間以上
を受講するか、もしくは、登録から有効期限満了年月日までに、キャリアコンサルティング技能士1級に合格すれば、合格日から5年以内の更新についてのみ、知識講習も技能講習も免除になります。
2級の方も、技能講習30時間のうち、10時間までは1級技能士による実務指導か実務従事にて置き換えることができます。
国家資格に登録し、キャリアコンサルティング技能士1級所持
技能士1級をお持ちの方は、技能講習が免除になるため、5年毎のキャリアコンサルタント登録証の有効期限満了年月日までに、
- 知識講習|8時間以上
を受講すれば要件は満たされます。
まとめ
2018年1月時点の制度では、国家資格キャリアコンサルタントのみ、もしくは、キャリアコンサルタント2級で5年毎に更新講習を受け続けて行くと、かなりの費用がかかってきます。
そのため、先ほども書きましたが、計画的に講習の受講や技能士取得のスキルアップを行なっていくことをお勧めします。講習も定員が決まっているため、期限満了が近づき、慌てて講習を探しても申し込みができず、また、資金も時間も足りずに、更新できないということは避けたいですね。
更新の手続きや、申請書類、更新講習の情報は、国家資格キャリアコンサルタントWebに掲載されています。