相談者との関係性に気づく
キャリアコンサルティング更新講習の技能講習を実施しました。テーマは、大学生支援。
この講座は、大学生と関わるキャリアコンサルティングのノウハウを単に伝えるのではなく、今の大学生が置かれている状況や発達段階を理解することと同時に、キャリアコンサルタント自身の相談対応を客観的に見て自己理解を深めていくことを趣旨としています。これまでの受講者アンケートからもその意図が伝わっている様子が伺え、嬉しい限りです。
今回で3回目となるこのテーマでの開催。大阪では2回目の開催でしたが、東京や広島など遠方からお越しいただいた方もいらっしゃり、皆様の学ぼうとする姿勢に、こちらも気持ちが引き締まります。
大学生支援を行う上で注意しなければならないのが、相談者との関係性。学生からすると、大人は「先生」であり、教えてくれる存在であるという意識が強い傾向があります。そのため、相談対応も、キャリアコンサルティングではなく、就職指導になり過ぎてしまう危険があります。
もちろん、指導をしてはいけないということではありません。職業能力開発促進法のでも、キャリアコンサルティングは「相談に応じ、助言及び指導を行うこと」と定義されています。
しかし、相手が学生ということで、上下関係ができていることに気づかず、相談対応が行われているケースを何度も見てきました。私自身も、最初の頃は自分の相談を今よりも客観視できていなかったため、学生との関係構築が適切にできておらず、学生の自立の機会を奪ってしまっていたり、依存的な関係になってしまうこともありました。
これを防ぐためにも、相談者との関係を客観的に見ることや、キャリアコンサルタント自身の自己理解が必要不可欠です。
講座では、チェックリストや事例検討、ロールプレイを行いながら、この自己理解を深めていきました。
参加された方から、「大変疲れた」と言う声をいただければ、私は幸いです。
お疲れ様でした。
更新講習のご案内
更新講習は、キャリアコンサルタント登録後、5年ごとの更新日までに、知識講習8時間以上、技能講習30時間以上の受講が必要です。(一部免除制度あり)
今年度の更新講習は、今後も行われます。
こちらから申し込みいただけますので、受講の必要がある方はご覧ください。