当事者意識を持つこと

当事者意識を持つこと

今月は、セルフキャリアドックの面談で東海地区から関西まで企業様を訪問して面談をしています。一昨年から、企業内キャリアコンサルティングのお仕事が増え、昨年は多くの企業様を訪問してきました。その中で見えてきたことは、面談者の現在の仕事に対する満足度と当事者意識の関係です。

当事者意識とは、自分が会社組織の一員であり、自分も職場環境を作っている要素の一つであるという意識を持って働いているかどうかです。

当事者意識が薄い方は、自分以外の外的環境への不満や苛立ちを抱えているケースが多く、自身の職業生活の満足度が低い傾向を感じました。

当事者意識が希薄化しているのは、一組織に始まったことではありません。日本社会の中でも、自分がこの社会を構成している要素の一つであり、自分がこの社会を作っている一部だという意識を持てずに、不満を感じている方は多いと感じます。

テレビのニュースでよく目にするのが、現在の日本社会や政治に対する街頭インタビュー。「もっと〇〇してほしい」「〇〇してくれない」「〇〇しないのはどうかと思う」など、どこか他人任せで、外部に対する要望、要求ばかりに聞こえないでしょうか。

第3次産業であるサービス業が世の中の仕事の比率の多くを占めるようになり、私たちは、いつの間にか主体性を失い、与えてもらう存在になってはいないでしょうか。どこかで、子ツバメのように口を開けていれば餌をいれてもらえることが当たり前として、餌が与えられないと不満を抱え、大きな声で叫ぶだけになってはいないでしょうか。

これは、決して、当事者意識を持っていない方を責めているわけではありません。科学的根拠はありませんが、そうならざるを得ない社会環境や風潮があることも感じます。終身雇用や年功序列が日本的雇用の特徴であった時代とは変わり、組織に対する帰属意識も薄れて行く中で、「うちの会社」感を持てなくてもそれはおかしなことではありません。

しかし、ある組織に所属している、あるコミュニティーに所属している、日本社会に所属しているということは、自分自身もその環境を構成している要素の一つだということは事実です。であれば、もっと自分たちでその環境を作っている意識を持ちませんか?

上司に、会社に、社会に「求める」だけではなく、「自分たちが創っている感」を持って、自分にできることを考え、それを達成していける環境を創っていきませんか?

組織も、社会も、創っているのは私たち。誰かに与えられたものではなく、私たち一人ひとりの要望や想いや価値観が集まって、環境は創られていないでしょうか。であれば、変えることができるも私たち自身です。

結論は、「主体的に生きた方が楽しい」。です。

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